「あの時、あの本を読んで人生が変わった」
読書好きの人なら誰しも、そう感じる本があるはずだ。
「あの時」「あの本」という2つの要素が化学反応を起こす。
そんな「人生を変えた本」は10代〜20代にめぐりあうことが多い。
いままで知らなかった考えや想像力に出会ったとき、常識がくつがえったとき、自分のなかでなにかが変わる。
『羊をめぐる冒険』村上春樹
中学生から高校生のときに村上春樹の本をよく読んだ。
村上春樹の作品には「孤独」が描かれている。そしてここにはない「世界」が存在する。
自我と周囲の世界のあいだで悩む青春時代に読んだ村上春樹の作品は、「本に救われる」感覚があった。
『アメリカの鱒釣り』リチャード・ブローティガン
村上春樹の影響で海外の特にアメリカの小説を読みはじめた。
なかでもリチャード・ブローティガンやチャールズ・ブコウスキーのような、ユニークで、一匹狼のような作家に憧れた。
リチャード・ブローティガンはとにかく「自由」だった。なんでもありだった。これが自分の中でのアメリカの「自由」を感じた瞬間だった。
『V.』トマス・ピンチョン
アメリカ文学を読み進めれば、どこかで必ずピンチョンに出くわす。厄介な作家だ。だけど、避けては通れない。
理系と文系の境界線、昔と今の交差点、そんなところに必ずピンチョンは潜んでいる。
読者にはジャンルや時代を超える感覚が求められる。
『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』橘玲
橘玲は世界的な視点で「日本(人)」を語るところがいい。
データを駆使し、明晰な理論を展開する。
本書は、日本人の働き方、生き方に影響を与える衝撃的な本だった。そして本書には作者の「熱」が感じられる名作。
『「週4時間」だけ働く。』ティム・フェリス
アメリカでは2007年に出版されるやベストセラーになり、現在も売り続けている怪物のような本。
タイトルからしてぶっ飛んでいるようだが、若者向けに新しい生き方を提唱する極めて実践的な本でもある。
隠れた名著として、自分の人生を切り拓こうとする日本の若い世代に読み継がれてほしい。
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