「私のお気に入りの音楽」で紹介できなかったアーティストが二人いる。
John ZornとMarc Ribotである。私にとってこの二人は生きている音楽家のなかで特別の位置を占める。
しかし彼らの音楽はSpotify等のストリーミングサービスにはほとんど登録されていない。そこで、ひとりでも多くの人に知ってもらいたいと思い、簡単にご紹介することにした。
John Zorn(アルトサックス)
[getty src=”450834869″ width=”594″ height=”392″ tld=”co.jp”]
1953年生まれでニューヨーク出身。複数の演奏ユニットをもち、ジャズ、ロック、クラシック、映画音楽などなどと多岐にわたる。John Zornは自らが吸収した音楽要素を集めて新しい音楽をつくっていく。 Tzadikというレーベルのオーナーでもあり、DiscogsでJohn Zornのアルバム数を調べたところ227枚の作品がヒットした。恐るべし。 動画のライブでJohn Zornは前半は指揮に徹してバンド全体を統制し、後半の33分ごろからサックスを吹き始め、嵐のように吹き荒れる。
Marc Ribot(ギター)
[getty src=”148989942″ width=”594″ height=”392″ tld=”co.jp”]
貼り付けた動画のライブでギータのMarc Ribotは序盤から鋭いサウンドでリードする。 Marc Ribotもまたジャズやクラシックギターから出発して、現在は様々なジャンルの音楽にギター奏者として参加している。演奏技術が高く、ユニークな即興ソロを弾く。
関連記事:現在生きているギタリストの中で世界一はマーク・リボー説
Electric Masadaは最強の音楽ユニットだと思う
もともとはJohn Zornが主導するMasadaというジャズカルテット(管楽器)があり、クレズマー・ジャズを演奏してきた。そのMasadaに電気ギター、電気ピアノ、電子音などを加えたのがElectric Masadaである。
紹介した二人がメンバーであるElectric Masadaはジャンルの枠を超える。ハードロックのような曲もあれば、電子音を繊細に使う曲もある。 実験的ではあるが難解ではなく、純粋に良い音楽としてリスナーにきちんと伝わる。
メンバーも音楽に個性的な色を添える。特にドラム(Joey Baron)はいつもJohn Zornとプレイしていて彼の音楽に欠かせない流れを作る。 動画では2パーカッション+ヴィブラフォン+キーボード+ベースという面白い構成で、Miles Davisが後期にやっていたエレクトリック・ジャズのような構成だ。
[getty src=”175623669″ width=”594″ height=”392″ tld=”co.jp”]
Electric Masadaの音楽をいろいろと聴いてみてほしい
Electric Masadaが演奏しているのはジャンルにくくれないから、紹介がむずかしい。John Zornの全容を把握することもなかなかに大変だ。
だけどこの素晴らしい音楽を一人でも多くの人が聞いてくれれば嬉しい。
そして、あなたが知っている素敵な音楽を教えてほしい私は思う。
関連記事: