スティーブ・ジョブズのプレゼンを見たことがある人は、本書を読まないともったいない。
この本を読めば、なんとなく見ていたジョブズのプレゼンの秘訣が具体的に理解できるから。
言葉にされてはじめて「なるほど確かに」と納得すること間違いなし。
『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』カーマイン・ガロ 著、井口 耕二 訳(日経BP社、2010年)
特に、24〜43ページまでの20ページに本書のエッセンスが詰まっている。ここだけ読んでも人々を惹きつける秘訣を知ることができる。
しっかりと理解するには本文を読みながらジョブズのプレゼン映像を実際に観ること。
ジョブズ最高のプレゼンテーション
著者は言う。「ジョブズ最高のプレゼンテーションは2007年や2008年のマックワールド・エキスポにおける基調講演だろう」と。
紙と鉛筆で筋書き(ストーリー)を練ること。箇条書きは使わずに、言葉よりもヴィジュアルに訴えること。
そしてなにより、徹底した練習によって仕上げること。
この2本の「ジョブズ最高のプレゼンテーション」を観ると確かに引き込まれる。
スタンフォード大学卒業式のスピーチ
本書の最後「アンコール」には2005年にスタンフォード大学卒業式のジョブズのスピーチを解説する。この卒業式スピーチはご存知の方も多い名演。プレゼンで使われるスキルが活用されているという。
確かに「ハングリーであれ。分別くさくなるな」Stay hungry, Stay foolish. というメッセージは聴衆の記憶に残る。
これは本書で解説される「ヘッドライン」が重要であることの例である。
また本書で語られる「3点ルール」も確かに使われている(導入/3つの体験談/まとめ)。