3年前の2018年に『無料の動画編集ソフトで本当に使えるのはコレ(Mac/Windows)』という動画をYouTubeに投稿した。その動画の中で、無料の動画編集ソフトのおすすめとして無料版のDaVinci Resolveをおすすめした。
当時はまだ今ほど動画編集ソフトの数も多くはなく、DaVinci Resolveの独壇場だった。しかしここ数年で新しいソフトが登場し、動画編集ソフト界隈の趨勢も変わってきたように感じる。
この記事では、そうした最近の動画編集ソフトを試した結果、2021年に使うべき無料の動画編集ソフトについてメリットとデメリットを挙げながら説明してみたい。
2021年に使うべき無料の動画編集ソフト
結論から言うと、2021年に使うべき無料の動画編集ソフトはDaVinci Resolve(ダビンチ・リゾルブ)だ。
2018年と変わらず2021年でも、むしろ2021年こそDaVinci Resolveを使うべきである。
無料版でありながら、本格的な動画編集の機能が網羅されており、初心者から中級者まで動画編集をするならDaVinci Resolveをおすすめしたい。
DaVinci Resolve(ダビンチ・リゾルブ)の7つのメリット
以下、7つのメリットを挙げながら詳しくDaVinci Resolveの魅力を解説していこう。
1. 透かしが入らない
透かし(ウォーターマーク)は一部の有料動画編集ソフトの試用版で見られるもので、書き出した動画に動画編集ソフトの名前やメーカー名が透かしで入ること。
最近はそういうウォーターマークの入った動画を見ることは少なくなってきたが、無料版のDaVinci Resolveはもちろん透かしは入らないのでご安心頂きたい。
2. 動作が高速で安定している、4K動画編集可能
最近は4K動画撮影が主流となってきたが、DaVinci Resolveなら4K動画もサクサク編集できてしまう。
よほど古いパソコンでない限り、大抵のパソコンでは問題なくDaVinci Resolveで動画編集できる。
また、編集作業の途中でフリーズしたりクラッシュして編集データが消えてしまうなんてことはない。
某有名動画編集ソフトは有料なのに動作が不安定で、クラッシュしてデータが消えた経験がある。それに比べて無料版のダビンチは遥かに安定していると思う。
最新バージョンのダビンチを使って処理速度が遅いとか、動作が不安定なら、使っているパソコンのスペックが低いと疑った方が良いくらいDaVinci Resolveの処理能力は良い。
3. 複数のタイムライン編集に対応
有名な無料の動画編集ソフトにiMovieがあるが、ダビンチにくらべて大きな欠点がある。それは、1画面に複数の素材を並べられないことだ。
例えば、メイン映像の他に写真、絵、文字などを複数好みの位置に配置したいとき、iMovieでは対応していない。また、BGMと効果音を重ねたくてもiMovieではできない。
ダビンチなら複数の素材でも何個でも自由に配置できるため、思ったような動画が作れる。
4. 無料なのに高機能
ダビンチは有料の動画編集ソフトで有名なAdobe PremierやFinal Cut Proなどと同等の機能が無料で使えてしまう。
一般の人が動画編集しようとしたとき、できなことはないくらいたくさんの機能が備わっている。
ダビンチには有料版もあるが、ほとんどのユーザーにとって有料版でしか使えない機能はあまりにプロ向けの機能なため必要ないだろう。
5. 日本語での解説が充実
DaVinci Resolveの操作画面は日本語化されているので安心頂きたい。
また、近年は日本でもダビンチを使うユーザーが増えてきたことで、色々な方がDaVinci Resolveの使い方について動画やブログなどで情報発信をされている。
また、日本語の解説本も出版されるなど、ダビンチでこれから動画編集をはじめようとする入門者・初心者のハードルは年々下がってきている。
つまり、ダビンチが日本の動画編集市場で確実にユーザーを獲得し、使われてきていることを意味する。
6. 新機能が追加される
今年バージョン17のメジャーアップデートがあったときに多数の新機能が搭載されたが、DaVinci Resolveは毎年新機能が搭載されたメジャーアップデートがある。
さらに先日リリースされたマイナーアップデートではM1 Macでの処理速度が最大で3倍にもなるような大幅なパフォーマンスの改善などが施されている。
ユーザー目線であらゆる不具合を改善し、新機能をどんどん組み込み、ハードウェアにも最適化していくスピード感も素晴らしい。
このようなアップデートはもちろん無料版でも享受できてしまうので、無料版のユーザーからすると本当に無料でいいの?と思ってしまうほどありがたい。
7. カラーグレーディングに強い
カラーグレーディングとは、映像の色合いを映画風の色味に調整することだがDaVinci Resolveはカラーグレーディングに適した動画編集ソフトだ。
Adobe PremierやFinal Cut Proなどの有料版の動画編集ソフトと比べたとき、DaVinci Resolveはカラーグレーディングの操作性やより本格的な調整ができる点において秀でている。
無料版でもカラーグレーディングの機能が使えるので、DaVinci Resolveでの動画編集に慣れてきたらぜひカラグレにも挑戦してみて頂きたい。
デメリット
無料の動画編集ソフトにDaVinci Resolveをおすすめする7つのメリットを説明してきたが、メリットばかりでデメリットはないのかと疑問に思われる方もいるかと思う。
しかし、デメリットはありません!と言いたくなるほど不満点は少ない(笑)。
あえてデメリットをあげるとすれば、操作が複雑で覚えるまでに時間がかかることだろうか。
高機能であることの裏返しで、設定項目が多く、動画編集初心者には敷居が高く、慣れるまで時間がかかる。
これからDaVinci Resolveを使って動画編集を始めようとする入門者や初心者はそのことを頭に置いておくとよい。
最後に
今後動画編集を続けていくなら間違いなくダビンチの操作を覚えておくと、他の動画編集ソフトでもその知識や経験が生きる。
また、先ほど述べた通り、近年は日本語での解説本や動画やブログ記事などでダビンチの使い方が共有されるようになっている。
そうした情報源を利用すれば、始めは難しそうに見えるダビンチの操作もすぐになれることができ、ダビンチの機能を使いこなせるようになる。
私も当ブログやYouTube動画でDaVinci Resolveの使い方を色々と解説しているので、ご参考にして頂けたら幸いだ。