集中することの力を再認識でき、実践する気にさせてくれる一冊。
メールやソーシャル・メディアによって注意散漫になっていることにみんな気づいている。
だけど、やめられない。だからみんな注意力散漫な浅い働き方(シャロー・ワーク)しかできていない。
もし、本当の価値を生む仕事(ディープ・ワーク)ができれば、成功するチャンスになる。
そのためには、集中すること。なぜなら生産性は次の通りだから。
生産性を最大化する働き方=費やした時間 × 集中度
『大事なことに集中する』カル・ニューポート著、 門田 美鈴訳(ダイヤモンド社、2016年)
ディープ・ワークの方法
スケジュールを固定して3〜4時間集中して仕事(ディープ・ワーク)をする。
一方で価値を生まない仕事(シャロー・ワーク)は断り、オフラインの時間を確保してメールやSNSも極力減らす。
これだけのこと。でも頭ではわかるけど、実際やるとなると難しい。
そこで、著者は18個の戦略によってディープ・ワークを達成する方法を具体的に説いてくれる。
「80対20の法則」などはよく知られていて本書でも戦略の一つとして語られている。
個人的に参考になったのは、ディープ・ワークは最大で四時間くらいしか持続できないこと、自然の中で過ごしたり瞑想すると集中力が向上すること。
著者のカル・ニューポート はジョージタウン大学准教授。『Study Hacks』というサイトを運営していたり、学生向けの勉強法の本を書いていることから、なるほど教えるのがうまい。
最後に
自分の裁量で時間やスケジュールを決められる人には特におすすめの本。例えば、著者のカル・ニューポートのように教鞭をとる人、本書にも例として登場するプログラマーや作家のような働き方をしている人。
ディープ・ワークの「利点」と「実践」を2部に分けて説明してくれるから、すっきりとしてわかりやすい。
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