ロッキング・オン、Pitchforkの2017年のベストアルバムに選ばれたケンドリック・ラマーの『ダム DAMN.』。
そして先日観たマーベル映画『ブラックパンサー』のサウンドトラック。
同じく『ブラックパンサー』で隠しネタとして描かれていたパブリック・エナミー。
ケンドリック・ラマー、『ブラックパンサー』からの流れで、パブリック・エナミーと合わせて3枚のアルバムを聴いたのでレビューしてみたい。
ロック、ジャズ、ダンスミュージックはよく聴くが、正直ラップはハマらなかった。では、ケンドリック・ラマーとパブリック・エナミーならどうだ!?
ケンドリック・ラマー / ダム
Kendrick Lamar / DAMN. (2017年)
ピューリッツァー賞の音楽部門を受賞したアルバム。音楽レビュー誌ロッキング・オンやPitchforkなどのメディアもこぞって2017年のベストアルバムに選出。
Kendrick Lamar: DAMN. Album Review | Pitchfork【10点満点中9.2点】
おすすめ度:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
曲ごとの詳細な解説はロッキング・オンのサイトがいいのでそちらを読むのがいい(前編)(後編)。
アルバム名、曲名、アーティスト名のあとに必ずピリオドが打ってある。それにタイトルはすべて大文字で一単語のみ。
BLOOD. DNA. YAH. ELEMENT. FEEL. LOYALTY. PRIDE. HUMBLE. LUST. LOVE. XXX. FEAR. GOD. DUCKWORTH.
また、アルバムの表紙の写真もなんともいえない表情だ。DAMN.を表しているのか。
damn
呪う、ののしる、くさす、酷評する;ちくしょう
リーダーズ英和辞典
私がこのアルバムでいちばん気に入ったのは「DNA.」。
ブーン、ブーンという音にのせてラップ。最後のひたすらたたみかけるラップが圧巻だった。
全曲でケンドリック・ラマーが声色を変えているのがおもしろかった。
ケンドリック・ラマー / ブラックパンサー ザ・アルバム
Kendrick Lamar / Black Panther The Album Music From And Inspired By (2018年)
おすすめ度:⭐️⭐️⭐️
つづいて、マーベル映画『ブラックパンサー』のサウンドトラック。
いちばん好きなのはAll The Stars。これは好きなEDMっぽい感じ。ラップっぽさはほとんどないから聴きやすいのかも。
『DAMN.』を聴いたあとではすこしケンドリック・ラマーの印象が薄い。映画のサウンドトラックであるからしょうがないのか。
パブリック・エナミー / パブリック・エナミー・II
Public Enemy / It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back (1988年)
おすすめ度:⭐️⭐️⭐️⭐️
マーベル映画『ブラックパンサー』(2018年)にこのアルバムのポスターが貼ってあったため、興味を持った。以前からラップの名盤として知っていたが、聴いたことはなかった。
『ブラックパンサー』の中では『ブラック・プラネットFear of a Black Planet』(1990年)もポスターで登場する。
public enemy
社会の敵、(社会にとっての)危険(人)物、(特に)指名手配中の凶悪犯人ランダムハウス英和大辞典
好きな曲はDon’t Believe the Hype。ケンドリック・ラマー とおなじように、メディアや世間を信じないという姿勢がある。なにより音楽が凝っていて、ライブの映像を観てもおもしろい。
アルバムには16曲も入っているからボリュームもたくさん。
最後に
以上、ケンドリック・ラマー、『ブラックパンサー』を経てパブリック・エナミーへとつづく3枚のラップアルバムをレビューしてみた。
どのアルバムもなにかしらに反対、抵抗する姿勢があった。とくにケンドリック・ラマーの音楽 は評判どおり別格だった。ケンドリック・ラマー は他のアルバムも聴いてみたい。ケンドリック・ラマー の音楽は「もっと聴いてみたい」と思わせる中毒性がある。
以前、「最近のジャズのイチオシ!2018年に発売された名盤2枚」という記事のなかでカマシ・ワシントンの作品をレビューしたが、今年はアフリカ系アメリカ人の音楽にハマりそう。
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