かれこれ数年来、キヤノンのカメラを使ってYouTube動画やホームビデオの動画撮影をしてきた。
この記事では、キヤノンのカメラでたくさん動画を撮影してきたと自負する作者がたどりついた撮影方法とおすすめの設定を共有したい。
フルサイズミラーレス機のEOS RPを例にしているが、キヤノンのカメラであればほとんど共通するものばかりなので、キヤノンのカメラで動画撮影をしようとしている方の参考にして頂けると思う。
撮影モード
キヤノンのカメラで動画撮影をする場合、以下の2つの方法がある。
- 動画撮影モード
- 写真撮影モード(動画撮影ボタンを押す)
動画撮影モードはより細かく撮影の設定ができるため、動画撮影をする場合は通常は動画モードに切り替える。
写真撮影のモード(AUTOやマニュアルモードなど)でも動画撮影ボタンを押すことで簡易的に動画撮影を開始できる。
写真撮影中にすぐに動画撮影をしたい場合などは、モードダイヤルを切り替えずにすぐに動画撮影ボタンを押して撮影できる。
動画撮影モードのおすすめの設定
続いて動画モードにダイヤルを合わせて、本格的な動画撮影をするためのおすすめの設定をまとめてみたい。
- マニュアルモード
- AF方式は次の項目で説明
- FHDもしくは4Kを選ぶ。フレームレートは通常は23.98がおすすめ
- ヘッドフォン音量は自動
- 動画電子ISはオフ。手振れ補正機能はオンにするとクロップされるので、通常はオフにしている。
- 動画サーボAFはオン
- シャッタースピードはフレームレートの倍が良いとされるので、23.98fpsの場合は1/50にする。露出が明るすぎる場合はISOを下げるかNDフィルターを使う。
- 絞りは好みで
- ISOはできるだけ低く抑えたい。
- ホワイトバランスは自動(AWB)にしている
- ピクチャースタイルはニュートラルにしてカラーグレーディングする
- オートライティングオプティマイザはオフにしている
動画撮影の設定で特に重要なのは、解像度とフレームレートの2つだろう(項目の3番)。
解像度は4Kが選べれば4Kを選ぶ。ただし一部のカメラでは4K撮影をするとクロップされるので、その場合は1080pのFHD(フルハイビジョン)を選ぶようにする。
フレームレートは通常は映画撮影で使用される23.97fpsをおすすめする。スローモーションにしたい場合は60fps以上のフレームレートに変更する。
オートフォーカス(AF)
キヤノンのカメラは昔からオートフォーカスに定評があり、デュアルピクセル CMOS AFという技術が使用されている。
フォーカスモードを使いこなせると、さらに自分の思い通りにフォーカスを自在に操れるようになり、動画の質が上がる。
オートフォーカスはいくつか種類が選べるが、私は以下の3つのオートフォーカスモードを使い分けている。
- 顔+追尾優先AF(瞳AF)【人物の撮影で使用】
- 1点AF【静物や風景の撮影で使用】
- マニュアルフォーカス【ピントやボケを意図的にコントロールしたい時に使用】
1つ目の顔+追尾優先AFは本当に便利で、人物を撮影するなら間違いなくこのAFを選んでおけば被写体の顔にピントが合う。
最近のEOSモデルに搭載されるようになった瞳AFを使えば、顔はもちろん片方の瞳のばっちりピントを合わせてくれるので間違いない。
2つ目の1点AFは、フォーカスポイントを1点に設定して、常にそのフォーカスポイントの位置にある物にピントを合わせる。
例えば、映像の中央にある物に常にフォーカスさせたい場合などに使用すると良い。
3つ目のマニュアルフォーカスはあまり使用しないが、映画のようにボケをコントロールしたい場合などに設定する上級者向けのフォーカスだ。
最後に
キヤノンのカメラは色表現が素晴らしく、温かみのある空気感のある写真や動画が撮れるのが気に入っている。
今までは写真をメインに使ってきた方も、動画を撮影する機会が増えてきたと思うので、ぜひこの記事をご参考にキヤノンで動画撮影にチャレンジして頂きたい。